塔本シスコ さん
10月末、世田谷美術館で行われた塔本シスコ展シスコ・パラダイスかかずにはいられない! 人生絵日記
に行ってきました。
今回はその感想を綴っていきます。
最初に見に行った感想を言うと、
「見に来てよかった!今の時代の気分や自分の気分に合った作品のカラーで元気をもらえた」
個人的な好みにドンピシャでした。見に行ってよかった。
2021.09.04 – 11.07
塔本シスコ展 シスコ・パラダイス
かかずにはいられない! 人生絵日記
50代から独学で油絵を始め、自宅の四畳半の一室をアトリエに、自由奔放に描いた塔本シスコ(1913–2005)。人生を丸ごと絵日記に描き出すかのごとく、日々の暮らしを題材に、キャンバスのみならず、空箱やガラス瓶、はてはしゃもじにまで、身の回りのあらゆるものに、よろこびあふれる創造のエネルギーを発散しつづけました。約200点の作品をとおして、ありのままに、自分らしく描きつづけた、塔本シスコの自由な創作の世界をご紹介します。
彼女の作品は本当に絵日記的で、彼女の生活の半径何百メートル内の範囲の景色のようです。
身近な人、身近に咲く草花、日常の中に潜むキラキラした場面、うまく切り取るととても輝き出す瞬間、天気、季節、
その発見の喜びと、心ときめく個人的な記憶の圧縮を油絵で、
一見自由に見えるそしてその無邪気さを感じさせる画面と裏腹の理性的な作品作りに対する姿勢のバランス感覚の良さが、
生活者としての主軸を持ちながら、アーティストたる所以のように感じます。
キャリアやアート界でのポジションが特殊でありながら、
説得力ある一貫性のある世界観のある作品群と、その作品点数、
彼女の画風は暖かみとおおらかさに溢れていて、なおかつアーティストとしての1本の軸を誇示する強さもあるように思い
大変興味深い存在であると感じました。
彼女の絵は大きいサイズのものが多いので、興味のある方のはぜひ実物を見ていただきたいです。